ヒットの裏に特許あり

今回は、アスミルのお客様で、特許を上手く活用されている会社をご紹介します。その会社は滋賀県の信楽にある三彩様です。信楽と言えばやはり「信楽焼」ですよね。朝ドラ「スカーレット」でも有名になりました。信楽を車で走っていると、たくさんのタヌキに会うことができます。

三彩様も食器や容器などの信楽焼を製造されているのですが、所有している巨大な窯を生かした信楽焼の製品を開発されています。その中の一つが信楽焼の浴槽です。

信楽焼の浴槽と窯

手前に写っているのが浴槽、奥に写っているのが巨大な窯です。このようなサイズの浴槽を焼き物で製造すること自体に熟練した技術が必要なのですが、この浴槽には焼き物の特性を生かして、きめ細かな泡を発生することのできる仕組みが組み込まれています。私も実際に入浴させていただきましたが、きめ細かな泡に体が包み込まれる感覚はとても気持ちよく、時間が過ぎるのを忘れて堪能してしまいました笑。
この浴槽は、デザインの素晴らしさも相まって利用者に大変好評で、全国各地の温泉施設や宿泊施設に続々と導入されています。

このように、三彩様では、自社の強みである巨大な窯と熟練した技術に、独自のアイデア(きめ細かな泡を発生させる仕組み)をプラスすることで、顧客(利用者)に喜ばれるヒット製品が誕生したのですね。

そして、もちろん、三彩様は上記の独自のアイデアについて特許権を取得されています。

「この浴槽については、特許権を取得しているので、我が社しか製造できません」

やはり、ビジネスにおいて、取引先にこれが言えると強いです。取引先は、これを聞いた瞬間に、三彩様以外の選択肢は無くなると思います。仮に、三彩様が特許を取得していなかったら。。。大きな窯を有する他社に研究され、同じ様な他社製品が出てきた結果、コスト競争になっていたかもしれません。

ビジネスにおいて特許を取得しておくこと、また、自社の強みを生かした製品を特許で守ることはとても大切ですね。